一般的には「ウェブサイト=ホームぺージ」と言うイメージの方が多いと思いますが、呼び方の問題なだけですので定義としてはそれで問題ありません。
ただし、ウェブサイトは目的によっていくつかの種類に分けることができますので、大枠ではありますが世の中にあるウェブサイトの種類を説明しておきます。
コーポレートサイト
目的:情報発信、信頼
ターゲット:取引先、就活者、株主、見込み客
企業がその会社の情報を訪問者にみてもらうための総合情報サイトです。
ウェブサイトでの集客を目的とせず、会社の顔として顧客や取引先、株主、就職希望者など様々な人にその会社の詳しい情報を提供するためのサイトです。
一般的にホームページと言えばこのようなサイトをイメージするかたが多いかと思います。
多くの企業はイメージ戦略(ブランディングサイトとしての役割)も兼ねている場合が多く、デザインも凝っていて、その企業独自の色が出ているサイトが多いのが特徴で、企業のタグライン(スローガン)をコンテンツやビジュアルで前面に押し出しているものが多いです。
会社概要、事業案内、経営理念、採用情報、沿革、代表挨拶、お問い合わせ先などの企業情報はもちろん新着情報やIR情報など、この会社は、そこに確かに存在していて、こんな考えをもった企業で、社長はこんな方で、こんな経営陣、支店が全国にこれだけあるなど会社の詳しい情報を開示し訪問者に信頼してもらうのが目的のウェブサイトです。
その企業のことを知ってもらうためのサイトであると同時に、その会社の権威性を示す意味でも必要不可欠なサイトです。
⇒ コーポレートサイト制作
ブランドサイト
ブランドサイトは大手企業が必ずと言っていいほど持っているサイトで「消費者の感情に働きかける価値」を前面に押し出したサイトになります。
ブランディングが目的なので、ファッションブランドなどがビジュアルを使って購入後の未来をみせることをイメージしていただければ分かりやすいと思います。
例えば、綺麗なモデルさんがそのブランドをかっこよく着こなしているビジュアルをみせたり、エルメスやルイヴィトンなどのハイブランドであれば高級ブランドを所持することで満足感を得られるイメージをみせたりする、そんなサイトです。
各企業のタグラインが企業イメージになっていることが多いので、タグラインを知った上で見てみると面白いと思います。
- 「一瞬も 一生も 美しく。」資生堂
- 「やっぱりイナバ100人乗っても大丈夫!」イナバ制作所
- 「JUST DO IT.」 NIKE
- 「NO MUSIC NO LIFE」TOWER RECORDS
- 「お、ねだん以上。ニトリ」ニトリ
- 「Inspire the Next.」日立製作所
- 「やっちゃえ日産」日産自動車
- 「The Power of Dreams」HONDA
- 「水と生きる」SUNTORY
ECサイト・ネットショップ
ECとは“electronic commerce”の略で、日本語にすると電子商取引となり、インターネット上で自社商品や自社サービスを直接販売できるサイトのことです。
つまり、通販サイトです。
楽天、Amazon、Yahoo!ショッピングなどがコレにあたります。
ウェブ上で実店舗と同じことができなければならないので、サイト内に商品を陳列し、商品の紹介とあわせてそのサイト内で商品購入まで完結できることが求められます。
具体的には商品を選んでショッピングカードに入れ、クレジットカードで決済すると商品が自宅に届くといった感じです。
決外会社との連携やショッピングカートの実装などシステム的にプログラムが絡んでくるので制作が高額になり、運用もある程度リソースが必要になるため、小規模企業様の独自開発はあまりおすすめできません。
個人や小規模企業様は無料で制作できるBASEやSTORESなどのASPから始めることをお勧めすることが多いです。
リクルートサイト・求人サイト
新卒採用、中途採用を募集する企業独自の求人サイトです。
求人サイトと言えば、Indeedやマイナビなどのマッチングサイトを思い浮かべる人が多いと思いますが、求人を行いたい企業が持っている求人専用のサイトです。
特に大手は本格的で、採用サイトとして独立した大規模なウェブサイトを持っていることが一般的です。
コーポレートサイトとは違い、求人に特化しているので会社内の雰囲気や応募者に向けてのメッセージを前面に出しているサイトです。
ランディングページ
ランディングぺージは、販売したい商品やサービスをいかに魅力的にみせるかを追及し訪問者の購買意欲を刺激し購入(成約)してもらうことに特化したウェブサイトです。
1つの商品・サービスにつき1サイトを基本とし、複数ページにすると離脱率が高くなるため1ページに詰め込むことが多く、販売したい商品やサービスの訴求を余すことなく行なわれるため縦長になるのが一般的です。
広告をクリックすると表示されるサイトはほぼランディングぺージだと思っていいでしょう。
略してLPと呼ぶ人が多いです。
顕在的な見込み客(既に欲しいと思っている)だけでなく、潜在的な見込み客(興味があるぐらい)に対しても「欲しい」「申し込みたい」と思わせるのが最大のミッションとなるため、尖った言い回しをしたり、煽ったり、限定性を打ち出したり、時には誇大表現を行ったりする会社が多いことから、「胡散臭い」と感じるLPも少なくありません。
ですが、胡散臭くても売れるのが現状で安定した成果を得られることから、広告を打つ場合のマストアイテムと言えます。大手企業でも普通に採用しています。
理想を言えば、制作時には企業イメージを落とさないことを前提に最大限を出していくのがベストかなと考えていますが、時には尖ったキャッチコピーも必要ですので、お客様が許せる範囲で制作させていただきます。
また、LPは制作してからがスタートで、常にテストをしながら成約率を高めていくのが一般的ですので、運用とセットでお任せいただくことが多いです。
サービスサイト
サービスサイトは特定の商品やサービスを説明するための情報サイトです。
ランディングページに近いイメージですが、尖った言い回しをしたり見込み客を煽るよりは、その商品やサービスの情報を詳細に出し、理解を深めてもらうためのサイトになります。
サイトに訪問してくれたユーザーが知りたい情報を100%満たすことがマストとなり、商品やサービスを導入することによるメリットや、価格やプランなどを明確に分かりやすく説明する営業マン的なサイトをイメージしていただければイメージしやすいかと思います。
プロモーションサイト・キャンペーンサイト
自社商品やサービスのキャンペーン、プロモーションを行うサイトです。
こちらもランディングぺージに近いイメージですが、あくまでもプロモーション用なので、商品やサービスを知ってもらうことが最大の目的です。
商品に興味をもっていただき購入してもらうと言う最終的な目的はLPと同じですが、購買意欲をかきたてる訴求にフォーカスしたLPと比べると、商品の特徴や購入した後のメリットなどを前面に出したサイトで、キャンペーン期間だけ一時的に使うサイトとなります。
オウンドメディア
own(オウン)は「自分(自身)の」という意味で、本来は「自社で保有しているメディア」という意味になるのですが、それだとコーポレートサイトだろうがリクルートサイトだろうが自社保有のサイトはなんでもオウンドメディアになってしまいます。
ですので、一般的には本来の意味とはべつに、「自社の情報を発信したり、そのジャンルのコンテンツを発信するための自社保有メディアの相称」をオウンドメディアと呼んでいます。
メディアと言うぐらいですので、大規模なものも少なくなく、自社の情報やそのジャンルのコンテンツが中長期的に積みあがっていくようなサイトイメージです。
集客することが目的となりますが、各記事1ページごとに話題を決めて発信するため、ページが多くなればなるほどアクセスが増えるというロングテールでの集客が可能となります。
また、記事や動画のコンテンツはしっかりと企画出しがされていることが多く、バズ(ウェブ上で拡散される)を起こしているコンテンツはオウンドメディアが多い印象です。
フロー型と呼ばれる最新コンテンツがいちばん上に来る、ブログに違いメディアが多いです。
以前は独立したドメインで運用するのが一般的でしたが、ここ最近Googleが大手の企業ドメインを優遇する傾向にあるのでコーポレートサイトなどの下層ディレクトリやサブドメインで運用することが多くなってきています。
ここに目を付け他業者が大手レンタルサーバーを借りると割り当てられるサブドメインで運営し上位表させるという手法も目立ちましたが、これはGoogleに対策を講じられ現在では通用しなくなっています。
とはいえ上場企業などのドメインはまだまだ優遇されていて、この傾向はしばらく続きそうです。